不動産鑑定士とは、不動産の適正な価値を求めることができる国家資格を有する専門家で、国土交通省に備える不動産鑑定士名簿に登録を受けた人をいいます。
不動産鑑定評価とは、土地や建物等の不動産の経済価値について、地理的状況や法規制、経済環境等のさまざまな要因を踏まえて評価を行い、鑑定評価額を決定することをいいます。なお、法律に基づく「不動産鑑定評価書」の作成は国家資格である不動産鑑定士のみが行えます。
「不動産鑑定士による鑑定評価」は、不動産鑑定士が客観的・中立的な立場から適正価格を求めるものです。鑑定評価書は鑑定評価の結果を示す成果物で、法律に基づき作成されるため、対外的に証明力が高く、信頼性も高いので税務署や裁判所、監査法人、市役所、銀行などの提出資料などにお使いいただけます。
「宅建業者の査定」は、不動産仲介等営業の一環として行われる場合の査定になります。鑑定評価書ではないため、対外的な証拠資料とはならないので注意が必要となります。
不動産の評価が必要な場合には、余計なコスト(時間、お金、手間)をかけないようにするためにも、不動産鑑定士に相談することをおすすめします。
鑑定評価のおおまかな流れは、ご依頼を頂いてから必要資料のご準備をいただき、現地調査に伺い評価作業を行って、鑑定評価書を作成するという形になりますので、通常の案件で3~4週間程度のお時間を頂戴しております。
対象不動産の規模や状況等の案件内容によっては、より多くの時間を要する場合があります。また、お急ぎの必要がある場合には、柔軟に対応できる場合もございますのでお気軽にご相談ください。
「鑑定評価の流れ」については『鑑定評価の流れ・報酬』のページをご覧ください。
鑑定評価の報酬は、評価の難易度、作業量により異なります。
評価の難易度や作業量は、対象となる不動産の種類、用途、立地、規模、権利関係等の案件の性質により変わります。例えば、土地のみの鑑定評価の場合には30万円(税抜)~が目安となっております。
一部の鑑定事務所は報酬額を鑑定評価額に連動させていますが、当社は事前にお見積りした金額を報酬額としております。そのため、鑑定評価額が高額になったとしても報酬額は変わらないことから、予定していた予算をオーバーしてしまう心配はございません。なお、鑑定評価を行う前には事前にお見積りをしますのでご安心ください。
「報酬」については『鑑定評価の流れ・報酬』のページをご覧ください。
鑑定評価の報酬額は、統一された報酬基準がなく、各社が自由に設定しているため、ばらつきがあります。
鑑定評価の依頼を決める際、報酬額はわかりやすい判断基準ですが、品質にもばらつきがあることに注意が必要です。品質が悪いと余計なコスト(時間、お金、手間)がかかったり、本来得られるべきメリットを得られないこともあります。結果として、高い依頼をしてしまうことにもなりかねません。私は会計監査の視点から長年、多くの鑑定評価書を見てきましたが、品質には相当な幅があると感じています。見た目の報酬額だけではなく、判断は難しいですが、信頼できる不動産鑑定士にご依頼されることが、最も価値のある結果に結びつくものと思います。
相談だけで終えても全く問題ありません。鑑定が本当に必要な場合のみ、正式にご依頼いただければ結構です。また、鑑定が本当に必要かどうかについても、当社から真摯にアドバイスさせていただきますので、お気軽にご相談ください。なお、初回のご相談は無料です。
「相談」については『お問い合わせフォーム』よりご連絡ください。
相談にあたっては、対象となる不動産の情報が必要です。下記のような情報がわかると、よりスムーズに進められます。
対象となる不動産の情報として、所在地、土地のみか土地と建物か、面積、所有者、賃貸している物件かなどが重要です。
具体的には、登記事項証明書、公図、地積測量図、建物平面図、住宅地図、固定資産税の課税明細書、賃貸借契約書などがあればご用意いただけると助かります。
ただし、これらの資料は急には集められない場合も多いと思いますので、まずは準備できる範囲で大丈夫です。
当社の代表不動産鑑定士が必ず対応いたしますのでご安心ください。なお、お電話によるご相談では、対象となる不動産の状況を正確に把握することが難しい場合もございますので、直接お会いしてご相談いただくことをおすすめしております。
お見積りの作成は無料になります。
相談内容や依頼内容をお伺いし、対象となる不動産の状況を把握した上で、お見積りを提出いたします。正式にご依頼いただくまでは費用は発生しません。
なお、お見積もりには、最低限、依頼目的、希望納期、地図、不動産の用途、面積の情報が必要です。加えて、対象となる不動産によって異なりますが、登記事項証明書、公図、地積測量図、建物平面図、固定資産税の課税明細書、賃貸借契約書などを可能な限りご準備ください。
「お見積り」については『お問い合わせフォーム』よりご連絡ください。
特に場所の制限は設けておりません。全国どこでも対応可能です。ただし、場所によっては評価報酬や期間に影響を及ぼす可能性がございます。
依頼者の事情により、所有者や占有者に気づかれないように内密に調査するケースもございます。しかし、評価には現地調査が必須であり、できる限り慎重に対応いたしますが、完全に内密な調査をお約束することは難しいことをご了承ください。
鑑定評価書に有効期限は厳密には定められていません。評価額は価格時点(価格判定の基準となった日)においてのみ妥当とされますが、一般的には1年以内であれば有効と考えられます。ただし、不動産価格は常に変動する性質があることをご留意ください。
必要となる資料は、対象となる不動産の種類や依頼の目的によって異なりますが、主に以下の通りです。お手元にない資料があれば、当社でも取得可能な資料もありますので、お気軽にご相談ください。
1. 対象となる不動産の場所がわかる地図(住宅地図など)
2. 対象となる不動産(土地・建物)の登記簿謄本
3. 公図
4. 地積測量図
5. 建物図面
6. 固定資産税の課税明細書の写し
7. 賃貸用不動産であれば、賃貸借契約書の写し
8. 多数のテナントのいる賃貸用不動産であれば、レントロール(賃貸の状況がわかる一覧表)
9. 建築確認通知書
10. その他(対象となる不動産の種類や依頼目的による資料)